トップページ>第24号(2009年12月記事)

 
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今月号で 「きらり通信」 は終了することになりました。
2年間ご愛読いただいた皆さま、ありがとうございました。
健康で楽しく生活していく上で、「きらり通信」 が少しでも役に立つことができたならば幸いです。
またいつか、新しい形で皆さまに情報発信できればいいな、と考えています。
今までのご愛読、本当にありがとうございました。
「きらり通信」 スタッフ一同


デリケートゾーン(外陰部)の痒みについて

  膣とその入り口のまわりを含めて、デリケートゾーン といいます。
  デリケートゾーンは、いつも下着やナプキンに覆われ、常に湿った状態にあります。 つまり、細菌が付けば繁殖しやすい場所であると言えます。

なぜ痒くなるのでしょうか
  デリケートゾーンは、自浄作用により常に弱酸性の状態にあり、 外敵から感染しないように守られています。 (特に女性ホルモンの働きにより、常在菌が弱酸性に保ち、皮膚粘膜を厚く覆っています。)
  しかし、このガードが何らかの原因でなくなると、 わずかな刺激でも痒みとして感じるようになります。

痒みの原因は? 痒みの原因菌
 (1) デリケートゾーンを守っている常在菌が減ってしまうこと
 (2) 細菌に感染して炎症を起こすこと
 (3) 女性ホルモンの減少
 (4) ナプキンの常用によるむれ、かぶれなど
痒みを起こす病気
外陰炎
  ナプキンやおりものシート,下着などデリケートゾーンに接触する物にかぶれた状態です。
赤くただれ、痒みや痛がゆいという方もいます。 外陰部の状態や検査により、細菌感染を否定し、診断します。 炎症を押さえる軟膏やクリーム,かゆみ止めを処方します。
細菌性膣炎、カンジダ膣炎
  大腸菌や雑菌,真菌により、膣や外陰部に炎症を起こします。 おりものが増えたり、痒みがでます。おりものの検査で診断します。
治療は、雑菌や真菌に効くそれぞれの膣剤や塗り薬を投与します。
萎縮性膣炎 (老人性膣炎)
  女性ホルモンの低下により、外陰部の潤いが不足するためにカサカサした感じや痒みがでたり、 時には出血が見られることもあります。 外陰部の状態で診断します。
治療は、女性ホルモンが含まれる膣剤や、内服薬を投与します。
性感染症によるもの 【参考 : きらり通信7号−STD−】
 
  トリコモナス膣炎 独特の黄色い泡沫状のおりものがでます。
ケジラミ 頭にでるシラミと同じです。 肉眼で見ることが出来ます。
尖圭コンジローマ イボのようなブツブツが出来ます。
クラミジア頚管炎 帯下の増加により、痒みを起こすことがあります。
その他の病気によるもの
    俗に言う、インキン・タムシ : 皮膚科に相談しましょう
  自律神経のバランスの崩れ
  糖尿病
  肝炎など

痒みを起こさないためには?
  デリケートゾーンには常在菌がいて、常にゾーンの皮膚や粘膜を酸性に保ち、病原菌の発育を抑え、 皮膚や粘膜の表面細胞を厚く被って保護しています。
  きれいに洗ったり、消毒することが清潔にすることだと考えがちですが、 デリケートゾーンにとって一番良い状態とは、清潔もさることながら、 表面の細胞がしっかりと厚く被っていることなのです。
  清潔にしないと痒みがでると思い、いつもより念入りに洗えば表面保護の細胞がはがれてしまい、 一緒に常在菌まで洗い流し、自然の自浄作用を失ってしまいます。 「清潔 イコール 痒み予防」ではない のです。
  また、いくら自浄作用がしっかりしていても不特定多数との性交渉を持てば、 自ずと感染しやすくなります。

痒みの予防策
  洗いすぎないこと、石けんを使いすぎないこと (石けんの香料に負けることも)
  紙で擦らないこと
  おりものシートを常用しないこと。 使用の場合は、頻繁に交換すること。
   (かぶれにくい布ナプキンもあります) 【参考 : きらり通信2号−布ナプキン−】
  体調管理に気を付けること
  抗生剤を安易に使用しないこと
  性感染症にも十分注意すること

終わりに
  デリケートゾーンの痒みは、産婦人科外来でも訴えの多い症状の一つです。
  単に痒みと言っても、原因の病気はいろいろです。 自己判断をして市販の薬を塗り、症状をさらに悪化させて受診される方もいらっしゃいます。 恥ずかしがらすに、早めに婦人科受診をしましょう。



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